序文
本規程は、店舗流通ネット株式会社及びその子会社(以下、TRNグループという)の理念である「社会から必要とされる企業」「社員が誇れる企業」を具現するための土台であり、私たち一人ひとりが大切にしなければならない基本姿勢を定める。
本規程の実践にあたり、基本となる考え方が「ESG企業」であり、「ESG企業」とは、法令遵守はもちろんのこと、人権、環境問題等の社会課題や、従業員、顧客、取引先、株主、地域社会など、私たちが関わるすべてのステークホルダーの期待に応えるための「マルチステークホルダー主義」を貫き、より高い水準の倫理的な考えと行動を追求し、実践する企業のことです。
私たちは、「ESG企業」としてそれぞれのステークホルダーに真摯に向き合い、多様な価値観の存在を受け入れ、公正・誠実な事業活動を行います。 そのような活動を言行一致で実践してこそ、TRNグループが真に人々や社会から信頼され、必要とされ、誇れる企業グループであり続けられると、私たちは信じています。
組織統治
1.1社会的責任の自覚
TRNグループの社会的価値を向上させるために、企業の社会的責任を自覚し、企業倫理が確保される組織統治を推進します。
1.2コーポレートガバナンスの整備
TRNグループは、コーポレートガバナンスが健全に機能し、かつ維持されるよう会社組織を整備します。
1.3コンプライアンスの遵守と規範及び文化の尊重
日本のみならず、関係各国の法令やルールを遵守し、国際規範を尊重するとともに、文化・慣習・伝統・宗教にも配慮した公正で透明な企業活動を行います。
公正な事業慣行
2.1顧客中心
常にお客様を中心に考え、お客様が望まれるサービス・商品を正確に把握し、お客様にとってベストなビジネスを提案することにより信頼関係を構築します。
2.2公正な競争
取引先や競争企業との関係においては、不当あるいは不正な手段による利益の追求を排除し、自由で公正な競争原理に基づいた企業活動を展開します。
2.3不正・腐敗行為
贈収賄、マネーロンダリング、横領、インサイダー取引等、全ての腐敗・不正行為も許容しません。取引先、公務員等とは公正で透明な関係を保ち、公務員への贈賄行使、あるいはその誤解を受ける行為は一切行いません。
2.4政治的中立
特定の政治家あるいは政治団体に対しての支持は行わず、また社員に対しても強要をせず、政治的中立性を保持します。 また、違法な政治献金は一切行いません。
2.5利益相反
自分自身または親族その他の第三者の利益と、会社の利益とが相反するおそれのある場合には、速やかに会社に開示し、利害の対立を回避するための適切な対応を講じることを社員に求めます。また、取引先選定や採用等は、合理的で公正な比較・評価に基づき、透明性をもって行います。
2.6反社会的勢力への対応
市民社会の秩序や安全に脅威を与え、健全な経済・社会の発展を妨げる勢力とは、断固として一切の関係を遮断します。
マルチステークホルダー主義
3.1社員の自己実現
自由闊達な社風を通じ、社員の自己実現を可能にする環境を創造します。
3.2相互発展
お客様や事業パートナーの方々と夢と感動を共有し、共に発展することを目指します。
3.3 株主・投資家利益の最大化
企業活動のスポンサーであり、最大の理解者である株主・投資家の方々へ、TRNグループの成長に応じた利益還元を図ります。
3.4地域社会への貢献
「明日の街、もっと楽しく」をスローガンに、活動する地域社会との対話を深め、その地域の課題解決や生活文化の充実に寄与するように努めます。
人財の尊重と育成
4.1健康経営
TRNグループは、会社(経営と財務)も社員(心と体)も健康であることが、事業継続の第一と考え、健康経営を目指してゆきます。
4.2多様性と人権の尊重
多様性(ダイバーシティ)と人権を尊重するとともに、働きがいのあるTRNグループの実現を目指します。
4.3不当な労働の排除
TRNグループは、グループ内のあらゆる企業活動(バリューチェーンも含む)において、児童労働、強制労働、その他不当な労働慣行を認めません。
4.4差別とハラスメントの撲滅
個人の人権と人格を尊重し、人種、宗教、性別、年齢、国籍、言語、障がい等を理由とするあらゆる差別およびハラスメントを排除して、公正な処遇がなされる職場環境をつくります。人権侵害が発覚した場合には、当事者のプライバシーを守りつつ、再発防止を含めて速やかに適切な対応をとります。
4.5社員との対話
企業活動において、負の影響をすべて排除できない可能性を謙虚に認めます。また、会社と社員はお互い感謝の気持ちで向かい合い、対話と協議を重ね、考え方や立場を尊重し、風通しの良い職場環境と風土の醸成に努めます。
4.6公正で透明な人事考課・処遇、能力開発
人事考課・処遇においては不透明・恣意的な要素を排除し、公正かつ客観的に行います。また、社員が持てる能力を充分に発揮し、潜在的可能性を顕在化することができるよう、能力開発の環境を創造します。
4.7安全で働きやすい職場環境
労働基準法・労働安全衛生法を遵守し、安全衛生・メンタルヘルスに配慮した、働きやすい職場環境の維持向上に努めます。
4.8主体性と自律性
自由闊達な社風を通して、社員一人ひとりが、仕事に誇りと責任を持ち、主体的な行動を起こして、自律的に高い目標へとチャレンジすることにより、自身の成長を実現するよう求めます。
情報と資産の管理
5.1基本原則
会社資産や情報等は、適切に保全・管理・活用し、第三者の権利を尊重し、知的財産権を侵害又は不正使用を行いません。
5.2会社資産
有形・無形を問わず会社の資産については、社内規則に従って適正に管理し、私的利用など業務以外の目的では使用しません。
5.3秘密情報
業務の過程で知りえた、お客様の個人情報、従業員情報、取引先情報、営業機密及びノウハウ等は、社内規程、社内ルールに従い、適切に保管・管理し、漏洩の防止、不正利用の排除に努めます。
5.4個人情報
個人情報やお客様・取引先等の秘密情報を取得する場合は正当な方法で入手し、定められた範囲においてのみ使用し、法令および社内規則に従って適正に管理します。また、社員のプライバシーに配慮し、社員の個人情報の開示を必要な部署・役職者を限定し、社外はもとより社内においても不必要に流出させるような行為は行いません。
5.5情報開示
会社法、金融商品取引法、その他関連法規の基準を遵守し、企業情報の適切な開示を行います。
5.6公正かつ透明な報告
会計原則、会社法、その他法令等を遵守した会計処理により、業績の公正かつ透明な報告を行い、あわせて会計監査の信頼性を確保します。
5.7社外とのコミュニケーション
あらゆる場面において、TRNグループに所属する個人の発言や情報発信が、会社やグループの評価や事業に影響することを理解し、責任ある行動を常に意識するよう求めます。
管理と運用
6.1適用範囲
(1)本規程は、TRNグループ各社の役員・従業員に適用します。
(2)TRNグループ各社の経営トップは、本規程の精神の実現を、自らの役割と認識し、自ら率先垂範し社内にその徹底を図り、実効性のある社内体制を確立するものとします。TRNグループ各社においては、本規程の精神に基づいて、企業倫理又は本規程に定める事項に関する行動規範・行動指針・マニュアル等を制定・運用できるものとし、本規程に基づく具体的な行動基準は、それらに従うものとします。なおグループ各社の行動規範等は、本規程の内容と矛盾するものであってはなりません。
(3)TRNグループの役員・従業員以外であっても、TRNグループ各社を代理して業務を行う場合には、本規程に従った業務遂行を要請します。また本規程についてはTRNグループ各社の取引先にも理解・共感いただけるよう努めます。
6.2主管部門
本規程の主管部署は、店舗流通ネット株式会社のTRNグループ統括を所管する部門とし、本規程に定める事項の実施及び企業倫理の確立につき、TRNグループ各社に対する助言・提言および支援を行うものとします。
6.3監査
本規程の遵守状況及び実効性を確認するために、TRNグループ各社の監査役及び内部監査を所管する部門は、監査を実施するものとします。
6.4通報と違反の措置
本規程に反する、又は反するおそれのある行為が行われていることを知った役員・従業員は、上司、TRNグループ各社の監査役及び内部監査を所管する部門、TRNグループ各社が設置する通報窓口、並びに店舗流通ネット株式会社のTRNグループ統括を所管する部門に報告や相談をすることが求められます。この場合、報告・相談者のプライバシーは最大限保護されなければならず、また報告・相談したことを理由とするいかなる報復措置も許容されません。本規程に抵触する行為を行った場合は、その内容に応じて、TRNグループ各社の社内規程・規則に基づき処分の対象となる場合があります。
6.5規程の解釈
本規程の解釈・運用等についての疑義等がある場合は、店舗流通ネット株式会社のTRNグループ統括を所管する部門に照会をしてください。
附 則
7.1規程の改廃
本規程の改廃は、TRNグループ「規程管理規程」による。
7.2施行
本規程は、2021 年 5 月 1 日より施行する。